先日、TechCrunchでも話題になっていた、”The Second Machine Age” がおもしろかったです。私は大学の専攻がもともと法学部というガチガチ文系で、エンジニアになろうと決心するまで、この本のような社会学的見地から、現代の情報社会を考察する書籍を読み漁っていました。(今さら新しい分野に進んでいくのが怖かったんですね。)MITの経済学の教授2人が現代の The second machine age を解説していきます。
そもそも、なぜ “second” なのかというと、産業革命が関係しています。人類の “Social Development” は下記の図のように産業革命以降、急激に進化しました。この “Social Development” というのは、”a group’s ability to master its physical and intellectual environment to get things over” という定義です。このあたりは、Ian Marris という方の “Why the West Rules–for Now” から引用されています。
上記のグラフの通り、人類の進歩は産業革命は人類に大きな変化をもたらしました。筆者たちは、Most of Human History is “Boring” とまで言っています。Boring かどうかは別として、social development という観点から見ると、確かに今までの変化はなかったも同然です。
“The Second Machine Age” は主に、この産業革命以降のコンピューターが人類にどのように変化をもたらし、人間の新しい役割や、それに伴う問題等を議論しています。様々な分野から議論がされており、全てを解説するのは難しいですが、私がおもしろいと思ったのは、この大きな変化のために未来を予測することが難しくなっているということです。
ほんの数年前まで、コンピューターではなく、人間の役割として残っていくと考えられていた仕事のひとつに車の運転がありました。”The New Division of Labor” (2005)というよく研究された結果がまとめられた本にもそのような記述があります。2004年にアメリカのDARPAという組織のもと行われた自動運転のコンテストでは、優勝したカーネギーメロン大学のチームでさえ、7.4 mile (11.9 km) しか車を走らせることできませんでした。しかし、みなさんもよくご存知のように Google を始めとした企業はすでに自動運転の車を実際に走らせています。
Googleの人たちのように、人々の予想を大きく超えて人類を新しい時代に連れて行くエンジニアの人たちはすごいですね。自分も早くその仲間になりたいと同時に、人より少し遠回りですが、エンジニアになろうと決断したことをよかったと思えた本でした。
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